今年の積雪は約15m、例年より少なめとは言えビル3〜4階分になる雪壁はいつもながら圧巻でした。
立山黒部アルペンルートが4月16日に全線開通、当日に時間空いてたので撮影に行こうとしたのですが、すでに報道関係者や団体旅行客で交通機関が埋まっており、とても登れる見込みが立たず。その日は諦めて翌日の17日に再訪、乗車チケットを買うことができ、撮影へ向かいました。
立山駅からケーブルカーで美女平まで行き、高原バスで室堂まで。約1時間半乗り物にゆられてようやく辿り着きます。
あまりにも雪壁が巨大で、高さの表現が難しく。写真に撮るときは比較対象になるよう観光バスを一緒に。観光パンフレットに載る写真も、そういう構図になりがちですね。
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たまに「こんな所に税金つかうな!」という勘違いした意見を見かけることがありますが、ここは立山有料道路となっており、観光客や観光バスから徴収した料金で除雪費用はまかなわれ、ガソリン税など税金は使われてません。
なので穿った見方せず、純粋に迫力ある雪壁を楽しんでもらえればと思います。
ちなみに大型バス1台で往復50,400円、日本一高額な有料道路と言われてますが、ひっきりなしに観光バスが通ります。なお、マイカーやタクシー等の乗り入れは禁止されており、観光バスか工事整備・運搬・救急車両のみが通行許可されてます。
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なお、最近は室堂ターミナルから立山自然保護センターまでの区間も、3〜4メートルほど掘り下げた道を作り、楽しめるようになってます。
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こちらは「雪の回廊」と呼ばれ、足元も含めて3方向とも雪。子供達にはこちらの方が人気のようです。マ○オカートのコースみたいだから…でしょうか。
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道行く人にカメラのシャッター押してあげたり、道案内したついでに色々聞いてみると、圧倒的に海外からの観光客が多かったです。主に多かったのが台湾、香港から、次いで中国、韓国、マレーシアなどの東南アジア、少数ながらもヨーロッパやカナダ系と思われる方々もおられました。
さすがにツアーで来るとしても高額な場所のせいか、富裕層が多いようで。持っているカメラも皆さん当たり前のように一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラを持ち歩いてました。
台湾から来られたという女性は日本語が上手で、「台湾でここはスッゴイ人気なんです!私もここに来て本当に嬉しい!良い風景を見ることがでいて本当に良かった!」とすごい喜んでくれてました。
室堂ターミナルから少し足を伸ばし室堂平を散策しても、まるでファンタジー世界のような風景です。
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室堂平(標高 約2,450m)から眺める、みくりが池と雄山。まだこの時期は池の表面が雪に覆われており、とても美しい風景となってます。上の写真はぜひフルHDサイズで見て欲しい1枚。
この日は天気も良く、地元に住んでいる自分でも来て良かったと思えるくらいの青空。平野部では黄砂などで山が見えないくらいのモヤに包まれてたようですが、高原ではそういうことがありませんでした。
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この時期に活躍するキャタピラタイプのトラック。近くの山小屋へ物資運搬に使われてました。
この立山には絶滅危惧種に指定されてる鳥います。天気が良いと会うことが難しいとされてますが、この日は幸いにして遭遇できました。
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富山県の鳥、雷鳥。名前のとおり雷がなるような天気でないと出歩かない…と言われてます。
多数のカメラマンがこの雷鳥を捕り囲い撮影してましたが、多少は気にしつつもマイペースにハイマツの芽をついばんでました。この地域に住む雷鳥は江戸時代から、神々の使いとしてあがめられていたこともあり、狩猟されることなく保護され続けてきました。そのおかげもあり、人を見ても恐れることがなく、近くで観察や撮影をすることができます。
とはいえ、近づきすぎては怯えて逃げますし、少しでも「人は襲ってくることがある」と思われるようになると、それが生まれてきた小鳥にも伝わっていき、近くで見ることができなくなってしまいます。また、主食のハイマツは一度踏まれたり傷つけたりすると、回復まで何年もかかってしまいます。雷鳥を撮してみたいという方は、極端な接近や撮影は控え、望遠レンズの用意や高倍率で撮影できるカメラなどを用意した方が良いでしょう。
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雷鳥はこれから岩模様の夏毛へと変わっていきます。冬と夏で模様の変わる鳥なので、いつ見ることができても楽しめます。
立山黒部アルペンルートの詳細な情報や料金、運行時間などは立山黒部アルペンルートのサイトにてご確認ください。
http://www.alpen-route.com/
雪の大谷は5月下旬ごろまで楽しめる見込み。しかし土日はもの凄い混雑が予想され、通行券が完売する可能性もあるようです。時間に余裕を見て立ち寄ったり、場合によっては諦めて頂くこともあるかもしれませんが、ぜひ立ち寄って頂ければと思います。
・公式サイト「4月19日(土)〜21日(月)に立山駅からアルペンルートへお越しのお客さまへ」
http://www.alpen-route.com/_topics/000693.html
あと、去年の秋に発生した真砂岳での雪崩遭難事故をうけて、今年からスキーヤーにも入山届けが義務づけられるようになりました。春スキーを楽しむ予定の方は、公式サイトの山岳スキー情報を確認し、室堂ターミナル指定窓口で入山届けの提出、さらにビーコンの携帯をお願いします。詳細は下記サイトにて。
http://toyamaken-sotaikyo.jp/