こっそり支援

富山県を中心に北陸をこっそり応援するブログ。

越中八尾おわら風の盆を見るに当たってのマナー

毎年9月1日〜3日は八尾地域でおわら風の盆が行われます。この民謡行事本番に先立って、8月20日から30日まで練習を兼ねた前夜祭が行われました。
この日は前夜祭最終日、あいにく雷雨があったため町流しは中止となり、特設舞台での披露となりましたが、とても情緒ある演奏と優雅な踊りを楽しむことが出来ました。

しかしながら、見る側のモラルが非常に悪いと感じる出来事もありました。突然の雷雨による会場変更であったため、踊り手の準備も大変だったようで午後8時開始のところが15分ほど遅れての披露となりました。この間、中高年の観光客が「もたもたするな!」「はやく始めろ!」等、罵声を上げてました。
また、大声は上げて無くとも近くにいた観光客達は「せっかく見に来てあげてるのに、なにグズグズしてるのかね?」という、心ない会話をしてました。そのような感覚で見る踊りでは無いと諫めたのですが、お客様気分で来てた彼らには理解できなかったようです。


どうも根本的に勘違いしている観光客が非常に多いように思いましたので、ここで八尾おわら風の盆を見るに当たってのマナーを書いておきます。
なお、自分は本開催9/1〜9/3を体験してません。前夜祭を数回見たのと、地元の方数名から聞いた困り事を自分なりにまとめて書いただけですので、事実と反する事があればコメントやメール等でご指摘ください。また、これ以外にも「こういう事守って欲しい」と言った地元からの意見あれば情報お待ちしております。

(追記)2016年9月に3日間とも参加してきました。その時の体験も含めて記事訂正や追記します。


・見るに当たっての心構え
八尾おわら風の盆は「祭り」ではありません、台風の時節に収穫前の稲が被害に遭わないよう、豊作祈願を願って行わる「民謡行事」です。地元の方が祈りを込めて踊る行事であって、観光客のための踊りではありません。「見させて頂いてる」という意識で伺うようにしましょう。

旅行代理店に高いお金出して来訪した人にとっては、もてなし方に不満感じるかも知れません。でも、儲かってるのは旅行代理店であって、地元ではありません。来訪客数の急増で開催の度に人件費等で赤字だという話もあるくらいです、贅沢を言わないでください。


・大声を上げない、要求しない、踊りの邪魔をしない
あくまで地元の方にとっての民謡行事なわけですから、観光で来た人は静かに眺めるだけにしましょう。踊りの輪に割り込んだり、カメラ目線やポーズの要求なんてもってのほかです。


・カメラのフラッシュ使用は遠慮すること
上の写真では見ての通り、左下にいる人が強烈なフラッシュ焚いてます。9月1日以降のニュース映像でも遠慮無くフラッシュ光ってる映像が流れると思いますが、現地の観光パンフレットや案内Webサイトではフラッシュ撮影の自粛をお願いしてます。
踊り手にとって間近で強烈な光を浴びせられるのは苦痛です。町内によってはフラッシュ禁止にしてるところもありますので、使わないようにしましょう。オートモードの撮影しかしたことないという人は、訪問前に取扱説明書を読んで発光禁止の設定方法を把握することをお勧めします。またはビデオカメラが良いでしょう。


次に、八尾おわら風の盆に関連した情報や、来訪するに当たって知っておくと良いかもしれないお話を書いておきます。


・期間中、富山県内のホテルは宿泊不可能
2ヶ月ほど前から個人、団体含めてこの期間はすでに予約が入ります。富山県内全部の宿泊施設受入数をはるかに超えた来訪者数であるため、隣の石川県金沢市や、岐阜県高山市で泊まる人も多いです。
ニュースで流れてたから見に行こう…では遅すぎます。来年の訪問をお勧めします。


・八尾周辺の道路事情は悪い
駐車場の余裕もほとんどありません。すぐ近くまで無理に行ったら渋滞に捕まって全く動くことができなくなります。公式Webサイトに案内がありますが、富山市八尾ゆめの森テニスコート駐車場と富山市八尾スポーツアリーナ駐車場からシャトルバス運行するので、車で来訪する場合はこれらの駐車場を目的地に設定して行くようにしましょう。


富山県民の運転は基本的にのんびり
他県から来た人にとっては結構、気になることかもしれません。信号の発進時など、富山県民の運転はゆっくりとした動きが多いです。当然、全ての富山ナンバーがそういう運転するわけでは無いのですが、ゆっくりした発進でもイライラせず余裕持って流れに乗るよう心がけてください。


・場所取りは無意味になることも多い
一眼カメラユーザーによくある行動として、理想の構図を撮りたいがために場所取りしがちですが、シャッターチャンスが確実に来るとは思わない方が良いです。
普段約2万人が住む町に3日間で約25万人が訪れるので邪魔になりますし、通行する観光客に視界阻まれたり割り込みされるのは当たり前ですから、一枚一枚に命賭けるような撮影はしない方が自身のためです。


以上、八尾おわら風の盆を楽しまれたい方へのお願いや情報でした。訪問予定の方は、軽くでも公式サイトを読むことをお勧めします。
http://www.yatsuo.net/kazenobon/


風の盆◎越中おわら節のすべて

風の盆◎越中おわら節のすべて

日本の祭り おわら風の盆

日本の祭り おわら風の盆

器楽演奏 三味線と胡弓の演奏 越中八尾おわら風の盆

器楽演奏 三味線と胡弓の演奏 越中八尾おわら風の盆