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大岩山日石寺と千巖渓

富山県中新川郡(なかにいかわぐん)上市町にある大岩山日石寺(にっせきじ)は、国指定重要文化財に指定されている巨大な半肉彫りの本尊不動明王像があるほか、映画「剱岳-点の記-」ロケにも使われた、真言密宗大本山です。

るるぶ富山など、観光ガイドにはまず間違いなく載る場所なのですが、このすぐ近くには千巖渓(せんがんけい)という、観光ガイドには全く載っておらず、地元自治体も勧めていない不思議な渓谷があります。グーグルで検索しても、この渓谷にある滝の写真を載せているサイトが2件でてくる程度(平成22年6月1日現在)という秘境。地元の方から掲載の同意も得られたので、こちらのブログにて初めての紹介になります。

まずは、観光地の定番として紹介されている日石寺から。すでに過去にも紹介していたと思いますが、改めて記事にします。

真言密宗大本山と言うこともあり、入り口には多数の土産物屋や旅館、食堂が並んでいます。ここの特産は素麺。これから夏のシーズンにはちょうど良い食材です。

入り口に当たる店「金龍」さんの夏定食セット。素麺と地元山菜を盛り合わせた内容でした。

200段近くある階段を上ると、日石寺にたどり着きます。最近はすぐ近くにも駐車場が用意されたので、楽しようと思えばすぐ近くまで行けますが、ありがたみがちょっと薄れますね。

こちらが国指定重要文化財に指定されている本尊、凝灰岩の巨岩に半肉彫りで彫り出された高さ約3.4mの本尊不動明王像。かなり迫力ある大きさです。この写真撮影時は特別に明るくしてもらってますが、通常は薄暗い状態なので、三脚なしの撮影は難しいと思われます。

この本堂裏手には六本瀧(ろっぽんだき)があり、毎年大寒の日に寒修行が行われています。毎回地元のニュースにもなっている風物詩です。


この日石寺から歩いて3分ほどのところに、千巖渓はあります。

昔、修験者が修行のために籠もったとされる場所で、細い渓谷を大量の水が轟音を立てて流れ落ちます。しかし、新緑の季節や紅葉のシーズンは、格別な美しさ溢れる場所にもなってます。

今はちょうど新緑の時期。目に優しい緑が溢れてました。

数十年前に遊歩道を整備したものの、その後はあまり手入れされてないためか、苔むしてるため歩くのに注意が必要です。長い間放置状態だったようですが、最近は手入れを行い、景観地として楽しめるように整備している所だそうです。

途中には修験者が籠もったとされる洞窟も。薄暗い中に多数の地蔵が並び、手前の細い渓谷を轟音立てて水が流れてゆく様子は、人によっては怖いかも知れません。怖いと感じたら無理せず引き返しましょう。また、ここへたどり着く手前の道はお世辞にも歩きやすいとは言い難いので、スニーカー等の歩きやすい足回りの人以外は進まない方が良いでしょう。

そうして進んだ場合は、このような風景を見ることができます。天気の良い日は特に木漏れ日が美しいです。
過去にもこの写真単体をブログに載せたことはありますが、その時は地元の方から詳細を聞くことができなかったので、場所の紹介を見送ってました。今回、しっかりと聞き込みができ、掲載許可貰えましたので、詳細情報載せることにしました。



より大きな地図で 上市町千巖渓 を表示


長さ50m程度のそんなに長くない渓谷風景ですが、もし上市町へ立ち寄ることあれば是非とも見て欲しい、日石寺と千巖渓の風景を紹介しました。このブログによって、千巖渓の知名度が広まってくれれば幸いです。